葵―春物語 2−3
5時間目の授業終了のチャイムと共に葵は、トイレにたった。
あと一時間も、手持ち無沙汰のまま続けんのか・・・用を足しながら溜息が出る。
アイデアなんて浮かばねぇよ・・・昨年、一昨年の時のポスターはどんなだっけ?
思い出せないって事は、印象薄いのかもしれない。
過去のポスターとか、資料に見せてくれれば いいのにな・・・
単位に直結するわけだから、無理か・・・
特別教室の棟のトイレは、ちょこっと洒落ている・・・棟の中で一番新しいからだろうか。
まぁ、トイレはトイレなんだけど・・・新しくて綺麗だから、気分がいい。
図書室は階段上がって、すぐの場所だ。 間に合うかな。
手洗いし、図書室に駆け込んだ、俺の目当ての本・・・を捜し、借りた。
休憩時間ギリギリで、美術室に戻った。
授業中、パラパラと捲りながら、画を探す・・・読むんではなく、ピンと来るものを・・・
あっ、これなんか良いんじゃね。
候補を幾つか見つけそこに筆箱に入れてあった付箋を貼り付けていく。
教師に見咎められたが、
参考資料だからっていったら、それを取上げ、一瞬考え、許可してくれた。
これをどう活用するか、見るのも良いか、よほど考えなければ減点です・・・だって。
まぁ、規則が緩やかなのも、この学校ならではかも・・・
テストじゃないから良いんだと・・・
周りを見渡すと・・・あっ、なんだ皆もやってんジャン。
他の生徒も何かしら参考資料を持ち込んでいた。
溜息を付き、ピックアップした画を元にアイデアをひねる。
何となく、って感じて、バランス線を描き、ロゴを入れて・・・
時間内に、下絵を完成させた。
色塗りは次回に回すとして・・・
授業終了間際に画用紙は先生に回収されるため、クラス名前を裏面に記載しておく。
回収される間際、幸久が俺の手元を覗き込んで声をあげた。
「うぉ〜! 斬新 やるじゃん 葵! このこのぉ〜〜」
俺の首に腕を回し体重をかけてくる。
「重いって、幸久!」
ギュウギュウ締め付けてくる腕を どうにか退けて、顔を歪めた。
「ったく。 幸久は どんなの描いたんだよ」
「俺か、俺はなぁ・・・コレダァ!!」
へへんっと 威張って、俺の目の前に画用紙をぶら下げた。
どうだ、と顔を歪ませ、親指を立てている。
「おう、幸久らしいぜ!!」
俺も、親指を立ててみせた。
「だろ、だろ。 やっぱ俺って天才だぁ」
体を屈ませてガッツポーズしている。
咳払いが聞こえ振り向くと、教師が・・・回収に回っていた。
「うわっ」
幸久は、脱兎のごとく席に付く。
俺は苦笑しながら、教師に画用紙を渡した。
放課後、桐と顔を合わせるのも気が引けて、同じ部の喜多山に伝言して部活を休んだ。
病気明けって理由に挙げたから、すんなり喜多山は納得してくれたけど。
信井の方を振り向くと、こちらを見ていた。 目が合う・・・ドキッ。
「あんま、無理スンナ葵。 帰った方がいい また熱出てもな」
「あ、うん。 俺 帰るわ」
うなずき、信井は部活に行った。
信井は、子供の頃から合気道を習っていて、そうとう強いらしい。
部活は剣道部に所属している。
モテル・・・信井はモテルんだ・・・下級生の女生徒に・・・悔しいがモテル。
けど、信井自体に、女に対する興味が無いのか、本命が居るのか・・・
いまだ彼女は居ない・・・と思う。
騒がしいのが苦手だとか、纏わり付かれたり、甲高い声はウザイと、
信井が前 言ってたのを覚えている。
確かに信井は・・・静かな空間を好んでることはわかる。
幸久を避けてるのも、そのせいかも・・・だし。
そんな事を考えながら電車に乗り、帰宅した。
( トップページへ )
あと一時間も、手持ち無沙汰のまま続けんのか・・・用を足しながら溜息が出る。
アイデアなんて浮かばねぇよ・・・昨年、一昨年の時のポスターはどんなだっけ?
思い出せないって事は、印象薄いのかもしれない。
過去のポスターとか、資料に見せてくれれば いいのにな・・・
単位に直結するわけだから、無理か・・・
特別教室の棟のトイレは、ちょこっと洒落ている・・・棟の中で一番新しいからだろうか。
まぁ、トイレはトイレなんだけど・・・新しくて綺麗だから、気分がいい。
図書室は階段上がって、すぐの場所だ。 間に合うかな。
手洗いし、図書室に駆け込んだ、俺の目当ての本・・・を捜し、借りた。
休憩時間ギリギリで、美術室に戻った。
授業中、パラパラと捲りながら、画を探す・・・読むんではなく、ピンと来るものを・・・
あっ、これなんか良いんじゃね。
候補を幾つか見つけそこに筆箱に入れてあった付箋を貼り付けていく。
教師に見咎められたが、
参考資料だからっていったら、それを取上げ、一瞬考え、許可してくれた。
これをどう活用するか、見るのも良いか、よほど考えなければ減点です・・・だって。
まぁ、規則が緩やかなのも、この学校ならではかも・・・
テストじゃないから良いんだと・・・
周りを見渡すと・・・あっ、なんだ皆もやってんジャン。
他の生徒も何かしら参考資料を持ち込んでいた。
溜息を付き、ピックアップした画を元にアイデアをひねる。
何となく、って感じて、バランス線を描き、ロゴを入れて・・・
時間内に、下絵を完成させた。
色塗りは次回に回すとして・・・
授業終了間際に画用紙は先生に回収されるため、クラス名前を裏面に記載しておく。
回収される間際、幸久が俺の手元を覗き込んで声をあげた。
「うぉ〜! 斬新 やるじゃん 葵! このこのぉ〜〜」
俺の首に腕を回し体重をかけてくる。
「重いって、幸久!」
ギュウギュウ締め付けてくる腕を どうにか退けて、顔を歪めた。
「ったく。 幸久は どんなの描いたんだよ」
「俺か、俺はなぁ・・・コレダァ!!」
へへんっと 威張って、俺の目の前に画用紙をぶら下げた。
どうだ、と顔を歪ませ、親指を立てている。
「おう、幸久らしいぜ!!」
俺も、親指を立ててみせた。
「だろ、だろ。 やっぱ俺って天才だぁ」
体を屈ませてガッツポーズしている。
咳払いが聞こえ振り向くと、教師が・・・回収に回っていた。
「うわっ」
幸久は、脱兎のごとく席に付く。
俺は苦笑しながら、教師に画用紙を渡した。
放課後、桐と顔を合わせるのも気が引けて、同じ部の喜多山に伝言して部活を休んだ。
病気明けって理由に挙げたから、すんなり喜多山は納得してくれたけど。
信井の方を振り向くと、こちらを見ていた。 目が合う・・・ドキッ。
「あんま、無理スンナ葵。 帰った方がいい また熱出てもな」
「あ、うん。 俺 帰るわ」
うなずき、信井は部活に行った。
信井は、子供の頃から合気道を習っていて、そうとう強いらしい。
部活は剣道部に所属している。
モテル・・・信井はモテルんだ・・・下級生の女生徒に・・・悔しいがモテル。
けど、信井自体に、女に対する興味が無いのか、本命が居るのか・・・
いまだ彼女は居ない・・・と思う。
騒がしいのが苦手だとか、纏わり付かれたり、甲高い声はウザイと、
信井が前 言ってたのを覚えている。
確かに信井は・・・静かな空間を好んでることはわかる。
幸久を避けてるのも、そのせいかも・・・だし。
そんな事を考えながら電車に乗り、帰宅した。
( トップページへ )
コメント
コメントの投稿
トラックバック
http://masakisaralove.blog33.fc2.com/tb.php/379-615347d8



















